矯正歯科治療ガイドライン ー開咬編ー

公益社団法人 日本矯正歯科学会から矯正歯科治療ガイドライン 開咬編が公開されました
上顎前突、下顎前突に続いて、不正咬合別の診療ガイドラインは第3弾目です。
論文で収載されている4種類の治療法について、その科学的根拠を検証した結果、
歯科矯正用アンカースクリュー、タングクリブがgrade2B、
バーティカルチンキャップと機能的矯正装置がgrade2Dで、それぞれ弱く推奨される、とのこと
矯正治療で科学的に信頼性の高い研究をするのはかなり難しい中、grade2Bの装置に関してはわりと良い方だと思います。
例えば、治療を受けに来た患者さんに、「あなたは開咬だけど、比較研究したいから装置は使わずに経過観察します。」
なんてできませんよね?倫理的に。
その患者さんの状態に合わせて最も効果的な装置を適切な時期に適切な期間使用しなければならないのに、ランダムで装置を一律の使用期間で割り振ったりできないですし、そのあたりが矯正治療の臨床研究の限界でもあります。
難しいですね